大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)1451 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人両名の弁護人鍛治利一の上告趣意第一点乃至第三点について。

所論は、憲法違反とはいつているが、その実質は単なる訴訟法違反の主張に過ぎ

ないものと解されるから、刑訴四〇五条の適法な上告理由とは認め難い。(なお、

原判決の被告人Aの当公廷における「傷害の程度」を除き判示同趣旨の供述とある

のは、「傷害の点」を除きの誤記と解されるし、その他原判決挙示の証拠を綜合す

れば原判示の事実認定を肯認することができるから、所論の訴訟法違反も認められ

ない。)

同第四点、第五点について。

所論は、憲法違反とはいつているが、その実質は原判決の採用しない証拠に基き、

原判示に副わない事実関係を前提として原判示第一の(四)及び第二の(六)又は

同第二の(二)及び(四)の各所為は自衛的な反撃行為又は正当行為で罪とならな

い旨の原審で主張しない新らたな主張をするに過ぎないものであるから、明らかに

刑訴四〇五条の上告理由ではない。

同第六点について。

所論は、憲法違反とはいつているが、その実質は単なる訴訟法違反の主張である

から、明らかに刑訴四〇五条に定める上告理由に該当しない。(なお、原判決の所

論事実認定は挙示の証拠で肯認できるから、虚無の証拠で有罪を宣告した違法は全

然存しない。)

同第七点について。

所論は、憲法違反というだけで、その実質は単に原審で主張しなかつた正当防衛

を新らたに当審で主張するに過ぎないものであるから、これまた明らかに刑訴四〇

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五条に該当しない。

同第八点について。

所論は、憲法違反とはいつているが、・その案質は罪となるべき事実でない判示

冒頭事実を認むべき証拠がないとの単なる訴訟法違反の主張であつて、明らかに刑

訴四〇五条の上告理由に該当しない。(しかも原判決挙示の証拠で原判示冒頭事実

を肯認することができるのである。)

よつて刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に従い裁判官全員一致の意見で主文の

とおり判決する。

昭和二六年一一月二九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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